エフエムもえるで唯一アカデミックな番組

月尾嘉男ホットライン

京大学名誉教授 元総務相総務審議官 ITの伝道師 ケープホナー と様々な経歴・肩書きを持つ”知の巨人”月尾嘉男先生は、また、地域振興と環境保護のため全国各地に私塾を主催されています。

の留萌地域においても、萌州沿岸塾を持たれており、留萌管内の”辺境の蛮族”を塾生とするほか、年数回の公開講座を通じて、既成概念に捉われず、地域が主体となって変える日本を目指す留萌地域の人々に知恵と勇気を与えています。

州沿岸塾がきっかけとなって開局したエフエムもえるで、コミュニティFMとしては異例のレギュラー番組を持ち、地域に居るとなかなか得ることが難しい情報を、飛び回っている全国各地から電話で、毎週分かりやすくお話しいただきます。

お相手はエフエムもえるパーソナリティ青島なつき がつとめます



月尾嘉男(つきおよしお) プロフィール
〜経歴〜
'42年 愛知県生まれ
'65年 東京大学工学部建築学科卒業
'71年 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了
'78年 工学博士(東京大学)
'72-75年 (株)都市システム研究所所長
'76-88年 名古屋大学工学部建築学科助教授
'88-91年 名古屋大学建築学科教授
'89-92年 東京大学生産技術研究所第5部客員教授
'91-99年 東京大学工学部産業機械工学科教授
'99-02年 東京大学大学院新領域創成科学研究科
メディア環境学分野教授
'02年 総務省総務審議官
'03年 総務省総務審議官辞任
東京大学名誉教授


建築を目指して大学で修行するが、情報社会の台頭を予感して情報処理や情報通信の研究に転身し、世界最初のコンピュータ・グラフィックスによるアニメーション「風雅の技法」を制作。以後、人工知能、仮想現実など情報科学の先端分野に挑戦。後年、情報社会の基盤整備に尽力するため、大学からは最初の総務省総務審議官に就任。そして現在、あらゆる役職から自身を解放し、日本の方向転換を目指してマスメディアで活発に発言をするとともに、知事の有志とともに地域自立戦略会議を結成して地方主権を回復する活動を推進。また、カヤックやクロスカントリースキーを愛好し、全国各地で仲間とともに私塾を運営して環境保護に尽力。2004年2月に南米大陸南端のケープホーンをカヤックで周回しケープホナーとなる。

出演番組

「月尾嘉男・未来世紀日本」 (北海道テレビ放送 毎月最終土曜25:30−26:00)
「ドクター月尾 地球の方程式」 (TBS系 毎週月曜―金曜5:20−5:25)
「月尾嘉男 地球再生」 (テレビ東京系 奇数月第2日曜16:00−16:55)
「日本全国8時です」 (TBSラジオ系 毎週木曜8:00−8:12)
「月尾嘉男ホットライン」 (FMもえる 毎週土曜8:00−8:30)
■詳しくはホームページ「月尾嘉男の洞窟」をご覧ください。  http://www.tsukio.com/index.html



■今までの放送■

■2005年4月16日■
【テーマ】 「初心に返り北海道再生」

今週は4月から始まる北海道テレビ放送(HTB)の新番組「月尾嘉男・未来世紀日本」についてご紹介します。

幕末から明治にかけて北海道を6度も調査した探検家・松浦武四郎が目にした北海道を想い浮かべ、これからの北海道、日本の未来をどのように変革していこうかという番組です。

 松浦武四郎は1817年に三重県に生まれ、16歳の頃から日本全国を旅行していましたが、長崎で北方の危機を聞き、1845年、46年、49年と北海道を個人の力で探訪しました。56年からは幕府の命令で蝦夷地調査を3年連続で行い、59年に「東西蝦夷山川地理取調書」という北海道の巨大な地図(北海道立文書館に複製展示)を制作しています。この地図を見て驚くことは、山、川、湖、沼などすべてが曲線で、直線が一本もないことです。現在の地図には都市や鉄道など人工の直線の施設が多数あるし、河川改修や海岸埋立てなどが進み、自然のなかにも直線が氾濫しています。松浦武四郎が残した記録を読むと、自然に手を加えず一体となって生活をしていた先住民族・アイヌの人たちに深い理解を示した記述も数多く残されています。

 最近、国も自然再生推進法という法律を制定し、壊された生態系を再生する努力を始めましたが、もう一度、松浦武四郎が記録して残してくれた明治以前の北海道を思い浮かべ、初心に帰り、北海道をどのように維持していくかを考えることが重要だと思います。

 
「月尾嘉男・未来世紀日本」

 北海道テレビ放送(HTB)で毎月最終土曜日(25:30〜26:00)放送、また毎週金曜日「北海道建設新聞」に「月尾嘉男・北海道二十一世紀」が掲載、毎月最終日曜日には「朝日新聞(北海道版)」に内容が紹介


■2005年4月23日■
【テーマ】 「29日目の恐怖を直視しよう」

 今週は5月8日からテレビ東京系列(北海道ではテレビ北海道)で全国放送される新番組「月尾嘉男 地球共生〜人類新たなる挑戦」についてご紹介します。

大きな池の表面に、ある日1枚のハスの葉が浮かび、次の日には2枚、次の日には4枚と倍々で増え、29日目には池の2分の1を覆うまでになりました。この変化を毎日見ていた人は明日、池の表面が池をすべて覆うことが分かりますが、たまたま29日目に池の横を通りかかった人には分かりません。
これは「29日目の恐怖」という譬え話ですが、地球の環境問題も29日目に近付いているのではないかと危惧されています。この新番組は「まだ大丈夫」ではなく、地球環境を守るために、いま何をすべきかを問いかけていく内容です。

 地球規模の環境問題の実際をいくつか紹介します。世界では、毎日、ゴルフ場500ヵ所に相当する森林が伐採されています。このまま伐採が続けば、400年程度で世界の森林がなくなってしまうと予想されています。目の前に森林がたくさんあると気づかないことです。

同様に、世界では生物が15分に1種類ずつ消滅しています。1年に計算すると35千種類くらいになります。世界の生物は5千万から1億種類と推定されていますが、このままでいくと、1500年後には生物が全て消えてしまうことになります。

一回目の放送では、「ニッポニアニッポン」の学名を持ち、200210月に最後の一羽がいなくなった佐渡の『トキ』の話、世界の金鉱は、このまま掘り続けると25年くらいでなくなり、銀は30年くらい、銅も50年くらいでなくなるという話を紹介します。また、南太平洋のツバルは、国民が珊瑚礁の上で生活している国ですが、海抜は1〜2メートル。大潮になると町は浸水します。このまま海面上昇が起こると国がなくなるという危機的な問題などをご紹介しながら、私達がやるべきことは何かを考え始めようという内容です。

 これから何をすべきかについては、2回目以降で詳しくご紹介しますのでご覧ください。


「月尾嘉男 地球共生〜人類新たなる挑戦」

テレビ北海道・奇数月第二日曜日(16001655)放送。1回目は58

■2005年4月30日■
【テーマ】 「日本人の休暇と労働」

日本人の「休暇」と「労働」についてお話します。

日本の祝祭日は15日、今年は16日あります。世界の国と比べて一番多い国です。日本人の働きすぎを解消するため、海の日や敬老の日など新しい祝日を増やし、また、日曜日に祝日が重なった場合は、振り替え休日にしました。また、土曜、日曜、月曜が三連休になると多くの人が休暇をとりやすく、観光振興にも結びつくだろうと考え、「ハッピーマンデイ」という制度も生まれました。

成人の日を1月の第2月曜日に、海の日を7月の第3月曜日に、敬老の日、体育の日も同じように法律で変更し、日本では三連休が多くなりました。ところが、多くの国民が休んでいるかというとそうでもありません。例えば、日本人の有給休暇日数は平均9日です。先進諸国では、ドイツが31日、フランスは25日、イギリスは24日、アメリカは13日です。
 週休二日制が浸透しています。日本の場合、週休二日で土曜と日曜を全て休むと104日の休日になりますが、実際は平均で95日しか休んでいません。また、一年間に日本は123日間休みがありますが、ドイツでは145日で22日間も違います。

また、日本人の労働時間は、現在一年間に1954時間。ドイツは1525時間で429時間の差があり、日本人の労働時間は一週間あたり8時間も多いのです。日本人はまだまだ働き過ぎです。世界の中でも、ドイツやイギリス、フランスなどのヨーロッパ諸国では、休暇が多いのですが、それは働くということについての価値観が影響しています。

働くということを英語でLabor(レーバー)といいますが、これは奴隷のslave(スレイヴ)と語源が同じと言われています。労働というのは奴隷がすることで、本来は人間がやるべきことではなく、なるべくその状態から脱出したいという考え方があるようです。

会社の発展のため、社会の発展のための労働かもしれませんが、多くのヨーロッパの人々は必要悪として働いているということです。一方、日本では、社会不安があるのか、定年後も働きたいという人も多いのです。働きたいという意欲が社会の足を引っ張っているともいえます。年金で生活できるのであれば、人生に余裕をもって生活したらいいと思います。


「月尾嘉男 北海道二十一世紀」

(北海道テレビ放送・毎月最終土曜日放送の「月尾嘉男・未来世紀日本の内容が、毎週金曜日の北海道建設新聞に「月尾嘉男 北海道二十一世紀」として紹介されています)
(同様に、放送された翌朝(日曜日)の朝日新聞北海道版にも「月尾嘉男・未来世紀日本」として内容が紹介されています)

■2005年5月21日  8:00〜8:30放送■
【テーマ】 「新エネルギーへの転換」

 日本のエネルギー自給率は20%と言われ、80%が外国からの輸入です。しかし、原子力エネルギーの原料であるウランはほとんど外国からの輸入なので、それも輸入エネルギーとすれば、日本のエネルギー自給率は4%という大変な状況にあります。

 日本が利用しているエネルギーの半分は石油ですが、その石油の99.9%は輸入で、この1年間で2倍に値上がりしており、今後も値段は上昇していくと予測されています。そこで政府も「脱石油戦略」を打ち出しました。
 日本が依存しているエネルギー資源としては、石油以外に、石炭、天然ガス、原子力がありますが、これらはすべて「化石燃料」と言われ、地球がこれまで何千万年かけて蓄えてきたものです。当然、大量に使っていけば枯渇します。石油は40年、天然ガスは70年、石炭は250年で枯渇すると予測されています。そのような近々枯渇するものに96%も頼っている現状を変えていく要があるわけです。
 まずは、石油に依存する比率を減らしていこうという努力がなされています。1970年は石油への依存率が72%でしたが、現在は50%、2030年には40%にしようとしています。その減る分を補う一部が「新エネルギー」です。

 
新エネルギーの一つとして「風力」があります。風車の多い留萌地域は「新エネルギー」の最先端地域ということになります。
 「太陽エネルギー」や「バイオマス」も有力です。生ごみ、家畜の糞尿、下水の汚泥などを処理し、電気やバイオガスを作って活用しようというのがバイオマスです。
 そして、長期的に注目されているのが「水素エネルギー」です。水素を空中の酸素と化合させると電気と熱と水ができるだけですから、クリーンなエネルギーです。
  地球上でもっとも水素を含んでいる物質は「水」。太陽電池や風力で発電した電気を使って水を電気分解し、水素を取り出して使えばよいのです。
 自動車などは、持ち運びができるエネルギー(可搬燃料)が必要で、風車で発電した電気で海水を電気分解して水素をつくり、それを自動車に乗せて走らせるなど研究が進んでいます。東京では、水素から電気をつくる家庭用の燃料電池も実験的に利用されています。


 新エネルギーのキーワードは「リニューアブル」。再生可能という意味です。石油は1度使ってしまったら再生できません。しかし、太陽エネルギーはまだ何億年も大丈夫です。バイオマスも、太陽と水があれば成長するので、何度でも使えます。
 
これからの社会は「リニューアブル」、再生可能なものを使っていく方向に変えていかなければならないのです。